これまで聴いてきたアジア音楽の中で私が強烈な印象を持った国はフィリピンとカンボジアです。
フィリピンはまた後日紹介するとして、今回はカンボジアの大衆音楽"クメールポップ"をどうぞ。
今や大御所となりつつあるPreap Sovath(プリエップ・ソワット)と5年ほど前から人気が出だした Pich Sophea(ピッ・ソピーア)のデュエットナンバーです。
今回はプリエップ・ソワットに焦点を定めていきます。
1997年、21歳のときにCDデビューってことですからもう10年越え選手なんですねー。
私がワット・モハモントレイの坊さんから彼のことを教えてもらってカセットとVCDを手にしたのが2000年あたりですが、当時は彼が男前っていう感覚がよく分かりませんでした。
今改めて見てみると、永井大とサバンナの八木君を足して2で割ったような顔…やっぱりちょっと微妙か(笑)
軍隊上がりのややマッチョな体格(っちゅーても芸術隊)をみせびらかすように大きく開けた開襟シャツに天パな髪型、更にナルシストな歌い方にはかなり強烈な印象をもちましたが、カッコだけでなくルークトゥンやラムヴォンなどの演歌・民謡系の歌もしっかり歌える人ってことにもびっくりしたことを覚えています。
売り出し当時、カンボジアにはまだまだ内戦以前の音楽が主流でして、Sin sisamoth(シン・シーサモッ)やRos Sreisothea(ロス・スレイソティア)らが大人気だったような気がしますが、それとは別に洋楽やタイ、中国、日本などの近隣ポップナンバーの歌を歌ってリリースするカラオケシンガーというのも存在してました。
元々著作権などクソ食らえなアナーキーな状態ですから、自分で曲を作っていたらいつまでたっても音楽で食べていけないのが現状だったカラオケシンガーはとにかく歌って歌って歌いまくって稼ぐしかなかったみたいですね。
彼も1年で何千もの曲を歌ってリリースしてきたそうですから、そりゃあ好き嫌い言うてられません。
彼を王者という所以はそれなんです。
彼が歌ってた曲にはタイポップのヒット曲も多数ありまして「DoReMi」や「Om Pra Mah Pood」などのポップやらGOTのルークトゥンナンバーなんかもクメール語でカヴァーしてましてとにかくカンボジア国内での彼の人気は絶大でした。
前述にも彼のヘンなナルシストっぷりを書いてますが、決してイラっとこないナルシストっぷりだということを改めて付け加えておきます(笑)
ま、今ではそのナルっぷりと髪型も堂に入ってて違和感はありま…すかね?
こんな髪型のときもありました。
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